76 よしもとばなな/王国―その1 アンドロメダ・ハイツ―
- 作者: よしもとばなな
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2002/08/22
- メディア: 単行本
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言葉に出来ないものをどうにか言葉にしようとする。ばななさんの小説はいつもそんな感じ。
とてつもなくロマンチックなのだなぁと今更思った。
誰かとの出会いを、運命だと思えることや、全ての物事は起こるべくして起こった、とかそういう考えかたや感じ方、それはとてもロマンチックだ。そういうのはキライじゃないし、信じられるということはとても素敵だと思う。
雫石の考え方を思うことは出来ても、実践することはなかなか難しいし、ああやって生きていけることは、しんどいけれどきっと楽しいだろうなと思う。まねしようとしたってできることじゃない。
ばななさんの軸にそういう考えや思いがあるから、ばななさんの小説はいつ読んでもぶれないなと思う。
しんどくなるような、哀しいことやつらいことも、それは自然の摂理だと理解できるから、自分をほんとうに見失ったりはしない、それは全部、彼らの強さゆえなんだなぁ。