78 石田衣良/美丘

美丘

なんだかなぁ、という感じ。
すごい良く出来た話だし、それなりに感動も出来るけど、煮え切らない。
たぶん、石田さんに、こういう泣ける話を求めてないのかな。
なんだろ、たぶん、太一くんの人生が美丘中心になっちゃうのが、違う。思い出したのは中村航さんの100回泣くこと*1、せかちゅー、それから恩田さんが言ってた｢君僕小説｣
わたしにとっての君僕小説は、野ばらちゃんの小説。君僕って言うのは、その小説の世界が君と僕のみで構成されてる小説のことで、恩田さんがインタビューで使ってた言葉。わたしはそういうのも、趣味にあえばキライじゃない。野ばらちゃんのそれは、多分ファッションが多くに支持されてるものではないこと・主人公にとっての｢君｣がミューズみたいになっちゃうところが、完璧ですごいなぁと思う。
たぶん、太一くんが好きじゃないんだろうなー。

*1:あれはピュアでほんと良かった