104 三浦しをん/風が強く吹いている

風が強く吹いている

風が強く吹いている

面白かった!
所謂スポーツ青春小説的なのが、流行ったよね。バッテリーとか、一瞬の風になれとか。どれも正直まったく興味がなくてその時期は読まずにいたんだけど、三浦さんの小説はもうちょっと試してみたくて、たまたま図書館にあったので借りたんだけど、コレは良かった。めっちゃヒット。
淡々と進んでいくのだけれど、どこか熱っぽくて、そもそも素人の集団なので、優勝を目標に掲げてないところがいい。さすがに、ハイジの骨がぼきりとなった瞬間はゾッとしたなー。あのシーンはスローモーションみたいに感じられる。描写の問題かなー、ゆっくりと流れていくだけにゾッとなる、そういうところがまたリアルでよかった。
個人的にもハイジが好きです。なんていうか、彼らが最低限の目標としているところを守れてよかったし、全員が全員実力をフルに発揮できたわけではないところにリアリティがあって、でもドラマチックですごく良い小説だったと思います。