115 恩田陸/ネクロポリス(上)

ネクロポリス 上

ネクロポリス 上

論も終わったし卒カテはもうナシで。最後に読んで結局使うことが出来ず悲しかった。これほんっとに名作。
舞台はV.ファー。日本とイギリスの文化がないまぜになった土地での『ヒガン』というイベント。そこでは死者に会えるていう設定。そもそも舞台が架空の土地っていうのがファンとしては読まずにはいられない。恩田さんの作品はどこかリアリティを感じさせてくれる舞台設定が魅力の一つだと思っていたので、これがわたしのなかでは相当の異色なのだ。上巻だけで相当な出来事が起こるのもいい。相当の上位に食い込む登場人物の多さ。今下巻の8割まで読んでるので「まさか!」と「ここでそうくるか!」「そうつなげるか!」みたいなオドロキが続くのがたまらない快感。
文庫化されてないのが残念だなー。これは素晴らしいエンタメ小説だと思うのでほんとみんな読めばいいと思う。ちょいと血なまぐさいけど、活字が苦手じゃなければこれは読むべき。活字が苦手な人は同じ恩田陸でも『チョコレートコスモス』読むべきじゃないかな。熱血演劇漫画なので、小難しいことはないからね。はー、楽しむことが目的の読書はやっぱりいい。色々考えながら読むのもまた楽しいんだけどね。