4 野村美月/"文学少女"と繋がれた愚者

“文学少女”と繋がれた愚者 (ファミ通文庫)

“文学少女”と繋がれた愚者 (ファミ通文庫)

わたしはこのシリーズがだいっっっっ好きです。主人公は本が"食べちゃいたいくらい"大好きな、自称・文学少女に勧誘されてうっかり文芸部に入ってしまった高校2年生の心葉くん。文学少女の遠子先輩はカバーガールです。腰まである長い髪は細い三つ編みに、制服のスカートは膝丈、スカートの下には白いレースのかわいらしいペチコート。あのレースは絶対綿だね!ドジっこだけど熱血でひたむきでまっすぐで素直な遠子先輩超かわいいんだよおおおおお><あとツンデレ片思い少女・ななせも超ラブリーだし、遠子先輩の従弟である桜井琉人くんの軽さと抱き合わせの病みっぷりが超すてきなの!ラノベって…って敬遠してるひともとりあえず1冊読んで見るべきな1冊だと思います。まじで。あぁもうほんと今年は誰かのお誕生日のたびにこれをあげたい。ちなみに本編は完結しておりますのでせっかちさんにもおススメ☆だよ^^まぁほんとうに好きなものに関しては待ってるのも楽しみのひとつだなーってこれで学んだせっかちさんなわたしではありますが。
これはシリーズ3冊目。文学少女読みたい!と思って最初から読み直すつもりだったのに何故かこれから読んでしまった(笑)展開は知ってるのにどきどきわくわくしながら読ませてくれる文章はさすが。各巻で文豪や昔の名作がインスパイアされていて、遠子先輩がそれらの魅力をアツく語るのも魅力のひとつ。わたしはこれを読んで武者小路実篤を読みました。素晴らしい恋愛小説でしたよ。昔の作品だけど、恋愛小説ってやっぱり気持ちのお話になるからか、感性がまったく古くない!登場人物がみーんなピュアでめちゃくちゃ可愛いんだ!
あ、本編本編。これのメインは心葉くんのクラスメイトでありお友達となる芥川くん。芥川くんの元カノ?である更科さがひじょーーーーーに良いヤンデレなのです!もう悶えに悶えました。伏線の回収の仕方も見事だし、各所に出てくる芥川くんから誰かに宛てられたお手紙がまたこれ超じりじりしていいスパイスです。ちょちょいっと出てくる遠子先輩のドジエピなんかも過剰じゃなくて良いし、やっぱり好きだなぁって思いました。以下更科さんのヤンデレ語り。
ごめんなさいごめんなさい興奮しすぎて書いたせいか文章がめちゃくちゃでした。ちゃんと読める文章にしましたほんとごめんなさい…って読んだ人いたのかなw需要とか気にしてないからほんとわからんw
ヤンデレとは好きすぎて病んじゃうヒロイン・ヒーローを指しております。わたしはヤンデレすごい好きなんですけど、わたしが好きなヤンデレはその思いが受け入れられた(ことがある)場合に限ります。好きな人に迷惑をかけるのはよくないからね!でも両思いだったり/かつてそうであった場合はまた違うと思うんです。まぁ殺すの殺さないのとか厄介な例出しそうだからスルーするけど(読みたいひとがいるなら全然書くけどね!)、更科さんのよさはその理解度の高さにあります。
更科さんは小学生の頃芥川くんと同級生だった女の子で、そのころから芥川くんのことが好きでした。でも、芥川くんは隣の席のちょっとヤな感じの女の子と仲良しだったの。その女の子の教科書はいつもずたずたに切り裂かれていて、それをいじめだと思った芥川くんは彼女に話を聞きます。そして、それを先生に報告してしまうの。でも実はそれはいじめなんかではなかった。けれど、好きな人にライバルのせいでいじめっ子だと思われた更科さんはほんとうにいじめをはじめ、すったもんだあり更科さんもそのこも転校していきました。そして数年後、高校に入った芥川くんは更科さんと再会します。すったもんだありながら、先輩に頼まれてその先輩に更科さんを紹介した芥川くん(うっかりさん☆)。ある日更科さんからその先輩に付きまとわれて迷惑している、1年間彼氏のふりをしてくれないか?とお願いされます。小学生時代のことで更科さんに負い目を感じている芥川くんはその頼みを引き受けてしまう。それからあと少しで一年、というときに、まぁすったもんだおきてwどんどん狂い始めていく更科さんのしでかしてしまう罪を芥川くんは全て自分で引き受けてしまう。更科さんは芥川くんに好きになってほしくて、小学生の頃芥川くんの隣にいたあのしたたかな女の子のように、髪を伸ばししとやかに、お菓子をつくったりと芥川くんのために尽くす。でも、芥川くんは更科さんを好きになってくれない、なんで?どうして?って更科さんはどんどん狂ってゆく。そしてある日、ついに決別のときがくる。
更科さんは、芥川くんが自分を好きじゃないってこともわかってた。でも芥川くんがあまりに優しいから諦められずに、かまってほしくて、かけつけてほしくて、そして好きになってほしくて色んなことをしてしまう。そして、初めて芥川くんの口からはっきりと振られてしまう。その瞬間の!更科さんの!セリフが!たまらんのです!
『もっと早く、言ってくれればよかったのに。あたし、ばかだから、わかんないよ。』
はいこれ萌えどころね。まぁこの前後にいろいろあるのでこれだけじゃわかんないかもしれないんだけど…
このセリフが言えるのは、更科さんが本当は芥川くんの気持ちに気付いていたからなのですよ。だからこそ狂い始めてる自分のことを止めて欲しかった。自分は愚かだって更科さんはわかってたの!でもとめることができなかった!あんまりにも好きだから!これに萌えず何に萌えろというのよ!すばらしい恋心でしょ!執着心でしょ!たまりません。かわいいよねー…こう、純情でひたむきでそれゆえのこの狂い方がわたしは大好きなんです。変態?気持ち悪い?知ってる知ってる^^
ガチで殺したいほど好き☆みたいなのが好きです。うっかり殺しちゃうのもストーリーによっては全然ありだよ^^