25 上橋菜穂子/闇の守り人

闇の守り人 (新潮文庫)

闇の守り人 (新潮文庫)

やっばいまじでええええ!めっちゃおもしろい!おもしろすぎる!
ラストにかけての疾走感がたまらんです。すごい勢いはあるけど描写は丹念だから、想像がすごくしやすい。ストーリーも申し分ない面白さだし、出てくるキャラクターの暖かさはもちろん、醜さまできちんと描かれてるから、ごまかしとかが一切なくて面白い。でもそれでいて、希望を持てるというか、ずるがしこい人だけが良い目を見る世界なんかないよね、って思えるというか。
なんか、ファンタジーって自分の中で、どこか子供だましみたいな、キラキラとした夢のような世界というイメージがあったけど、覆された。梨木さんの「裏庭」もわたしはすばらしいファンタジーだと思ってるけど、またこれは別格。子供がよんでもわくわくするだろうけど、大人が読んでも絶対に面白いと思えると思う。あーーー素晴らしい本を読めた。ほんと、これを取り上げてくれたゼミの子にめっちゃ感謝したい。気になった人はほんとうに読んでみるべきだと思います。残念なことに、最初がちょっと読み進め難いんだけどねー。物語にきっちり入り込むのにちょっと時間がかかるけど、でも入れば一旦本を閉じたとしても戻るのは簡単だった。